世界で〇億人が肥満?ダイエット成功の近道は「脂肪」の正体を知ること
現在、世界中で肥満人口は増え続けており、世界全体で10億人以上、日本でも成人男性の約3人に1人、成人女性の約5人に1人が肥満(BMI25以上)であるといわれています。
「とにかく体重を減らしたい!」とダイエットを始める方は多いですが、そもそもターゲットである「脂肪」のことをどれくらいご存じでしょうか。
ダイエットを成功させるには、脂肪が体に存在する理由やメカニズムを知ることが一番の近道です。今回は、脂肪の種類や、なぜ脂肪が溜まってしまうのかを分かりやすく解説していきます。
1.脂肪とは
人間の体はおよそ、体液60%、タンパク質18%、脂肪15%、無機質7%の割合で構成されています(※理想的な体脂肪率の目安は、成人女性で22%前後といわれています)。
食事から摂取したカロリーが消費されずに余ってしまった場合、体はそれを「脂肪」に変換し、エネルギーとしてストック(蓄積)します。
このストックされた脂肪を減らすには、脂肪1gにつき約7.2kcalの消費が必要です。「脂質は1g=9kcal」ですが、体脂肪には水分なども含まれているため、燃焼に必要なカロリーはやや少なくなります。
脂肪にはエネルギー貯蔵のほかにも、体温を維持したり、外部の衝撃から体を守るクッションの役割もあります。そんな脂肪は、大きく分けて以下の3種類が全身に存在しています。
・皮下脂肪
皮膚のすぐ下にあり、指でつまめる脂肪です。下半身、お腹、二の腕につきやすく、プロポーション(見た目)に大きく関わります。「溜まりにくいが、一度つくと減らしにくい」という厄介な特徴があります。
・内臓脂肪
内臓の周りにある「腸間膜(ちょうかんまく:小腸や大腸を背中側に繋ぎとめている膜)」につく脂肪です。小さな脂肪細胞でできており、代謝効率が良いのが特徴。そのため「皮下脂肪よりも増えやすい反面、減らしやすい」といわれています。
・異所性脂肪(いしょせいしぼう)
皮下脂肪・内臓脂肪(これらは正所性脂肪と呼ばれます)以外の、本来つくべきではない場所につく脂肪です。主に肝臓や膵臓、筋肉に溜まります。指でつまめず、測定も難しいため自覚しにくいのが特徴です。肝臓につくと「脂肪肝」、膵臓につくと「糖尿病」などの生活習慣病リスクを高めてしまいます。
2.脂肪細胞の種類
脂肪は単なる「アブラの塊」というイメージがありますが、筋肉などと同じように「脂肪細胞」という細胞で構成されています。この脂肪細胞は、以下の3つに分類されます。
⑴ 白色脂肪細胞(はくしょくしぼうさいぼう)
体内の脂肪細胞のほとんどを占めており、脂肪を溜め込む働きがあります。
細胞の中に「中性脂肪を溜める袋」があり、食べすぎなどで余った脂肪がここに溜まると、細胞の大きさが1.3倍ほどに膨らみます。さらに中性脂肪が溜まり続けると、細胞の数自体が増殖してしまい、さらに太りやすい体になってしまいます。
⑵ 褐色脂肪細胞(かっしょくしぼうさいぼう)
俗に言う「良い脂肪」で、脂肪細胞全体のわずか1%しか存在しません。
首のまわり、脇の下、肩甲骨のまわりに集中しています。細胞の中に「ミトコンドリア」を多く含んでおり、熱を発生させて脂肪を燃やす働きを持っています。
⑶ ベージュ細胞
もともとは白色脂肪細胞ですが、「寒冷刺激(寒さ)」や「運動」によって変化した細胞です。
褐色脂肪細胞に近い働き(熱を産生して脂肪を燃やす)をするため、増やすことで「痩せ体質」へと近づけます。このベージュ細胞を増やすには、冬の時期にジョギングをするなど、あえて寒い環境で運動するのがオススメです。
3.脂肪の大事な役目
脂肪はエネルギーを蓄えるだけでなく、「ホルモンを分泌する」という内分泌機能も持っています。その代表的なものが「レプチン」というホルモンです。
レプチンは別名「満腹ホルモン」と呼ばれ、体内のエネルギーや脂肪の量をコントロールしています。脂肪細胞から脳の視床下部へとサインが送られることで、私たちは満腹感を感じ、食べ過ぎを防げています。
通常、レプチンは「太っている人ほど多く分泌され、痩せている人ほど少なく」なります。
なぜ太っているのに食欲が止まらないの?
「レプチンがたくさん出ているなら、太っている人ほど食欲が抑えられるのでは?」と思いますよね。
しかし、レプチンの量が過剰に増えすぎると、脳がその指令に慣れてしまい、効き目が悪くなってしまうのです。これを「レプチン抵抗性」と呼びます。食欲が抑えられないのは、脳が満腹サインを受け付けなくなっている状態だからです。
この状態を改善し、体の環境(ホメオスタシス)を正常に戻すためには、以下の3つが欠かせません。
・バランスの取れた食事
・十分な睡眠時間の確保
・定期的な運動
脂肪を根本から減らすには、こうした日々の生活習慣を見直すことが何より大切になります。
まとめ
今回は、脂肪の種類や存在する理由について解説しました。
体には3種類の脂肪(細胞)が存在し、それぞれ役割が異なることがお分かりいただけたかと思います。
「体型はこれまでの生活の履歴書」ともいわれます。今の体型は、過去の食生活や運動習慣の結果です。
脂肪の正しい仕組みを理解したうえで、焦らず健康的なライフスタイルに変えていき、ダイエットを成功させましょう!
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